あがりをなくす 2
目次
☆練習は本番のように、本番は ・・・
「練習は本番のように、本番は練習のように」という言葉があります。
この言葉は、次のような意味です。
練習は本番のつもりで、緊張感を持って取り組む。
緊張に慣れ、緊張感の中で力を発揮できるようにする。
本番は練習のつもりで、リラックスして、それまで何度も練習してきたことをする。
本番で力を発揮するために、このような心の持ち方が大事です。
☆スピーチ本番での緊張をほぐす方法
○腹式の深呼吸と発声をすると、落ち着きます。 |
○鏡の前で、笑顔をつくると、勇気がわいてきます。 |
○あがったら「あがっています」と言ってしまうと、気分が楽になります。 |
○汗が出ても、それは 一生懸命やっているからです。 |
○しどろもどろになっても、熱意が伝わればいいのです。 |
☆本番で最も大切なのは、集中力
あがる人は、話に集中できていません。
集中とは、意識が1つに向いて、他が見えなくなる状態です。
話に集中すれば、緊張や失敗などを考えません。
話に集中すれば、緊張を忘れるだけでなく、自分の力を発揮できます。
本番で最も大切なのは、集中力です。
☆本番前のストレッチで、リラックス
スピーチやプレゼンの前に、全身のストレッチをしましょう。
ストレッチをすると、リラックスできます。
それは、筋肉が伸ばされることで、緊張が和らぐからです。
全身のストレッチで、緊張がほぐれ、声もよくなります。
☆本番前に、力のポーズをとる
泣くと、悲しくなる。
笑うと、楽しくなる。
笑うフリでも、楽しくなる。
このように、体の動きが脳に影響を与えます。
自信のあるフリをすると、自信がわいてくる。
プレゼンや面接の前に、力のポーズをとる。
本番前にトイレなどで、仁王立ちのポーズをとりましょう。
すると、力がみなぎってきます。
☆軽いジャンプや肩回しで、緊張が
緊張を感じたら、力を抜いて軽くジャンプをする。
野球やサッカー、ボクシングなどのスポーツ選手がよくしています。
ジャンプをすると、緊張がほぐれ、落ち着いてきます。
そして、声も出しやすくなります。
また、両腕をぐるぐる回す肩回しも、肩甲骨周りが柔らかくなり、緊張をほぐすのに効果的です。
ノドの力も抜けて、声がよくなります。
運動すると、緊張を忘れていく
緊張に意識が集中すると、緊張します。
運動すると、緊張を忘れていき、気持ちが落ち着きます。
体からムダな力も抜けて、心も体もリラックスできるのです。
時間があれば、5分か10分走るという方法もあります。
☆本番前に、緊張で口が渇いたら
誰でも、人前で話すときは、多かれ少なかれ緊張します。
緊張すると、交感神経のスイッチが入り、唾液の分泌が抑制されます。
唾液が減るから、口の中が渇くのです。
これは、異常ではなく、自然な現象です。
口が渇いたときの対処法
自然な現象ですが、話しにくくなります。
そこで、緊張で口が渇いたときの対処法です。
水を一度にたくさん飲まず、口の中をこまめに潤すようにします。
冷たい水は、のどを冷やすので、声が出にくくなります。
常温の水にしましょう。
アメをなめるのも効果があります。
本番前に、のどアメをなめているアナウンサーもいます。
スピーチの前に、あがり症でノドが渇く人は、レモンのアメをなめてみましょう。
のどが渇きにくくなります。
☆コントロールできることだけに集中
エピクテトスの教え
エピクテトスは、古代ローマの哲学者です。
(西暦50年ごろー135年ごろ)
エピクテトスの教え
「自分がコントロールできないものは軽視せよ。自分がコントロールできる事象にのみ注力せよ」
自分が コントロールできることと コントロールできないことに分けます。
変えられないものをスルーして、変えられるものだけに力を注ぎましょう。
次の言葉が参考になります。
(松井秀喜選手の言葉)
ヤンキース入団直後の不振を取り上げた記事について
「気になりません。記者が書くことは僕にはコントロールできません。コントロールできないことには関心を持ちません」
(イチロー選手の言葉)
首位打者争いのライバル打者について
「相手の打率は僕にはコントロールできません。意識することはありません」
自分がコントロールできないこと → スルー
自分がコントロールできること → 集中
スピーチなら、内容を伝えることに集中
あがりの原因は、潜在意識にあります。
だから、いくら あがらないようにと頭で考えても、あがりをコントロールできません。
コントロールできないことは、スルーします。
変えられないことではなく、変えられることに集中する。
自分ではどうにもならないことで悩むのは、時間の無駄です。
スピーチなら、あがりのことはスルーして、内容を伝えることに集中するのです。